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罪と罰【終わりのセラフ】

第12章 吸血鬼の生活




クローリー
「ちょっとフェリドくん、いつからいたの」

フェリド
「君の後ろにずっといたよ」


つまりフェリドくんはずっと気配を殺してついて来ていた事になる。
フェリドくんの強さなら普通にできるだろうが、相変わらず物好きな吸血鬼だ。


「………」


この状況に嫌な予感がした。
過去の事が許せなくて未だフェリドくんに友好的でないアリス。
アリスの方を見ると、案の定フェリドくんの事を睨んでいた。


クローリー
「…ふぅ」


思いがけず不機嫌になってしまったので、機嫌を取らなくてはいけない。
どうすればいいか考えながらアリスに近づく。


クローリー
「ただいま、1人で暇じゃなかった?」

「うん、帰って来るの早かったね」


傍に行って頭を撫でてやると意識が逸れて笑顔が浮かんだ。
撫でられるのが好きなアリスの機嫌をとるためにやったが、成功したかもしれない。
そう思った時、フェリドくんも部屋に入って来た。

それに気づいたアリスの眉間に皺がよる。


クローリー
「はぁ…」


彼が僕の方を見て笑っているから多分わざとだ。
だから僕も聞こえるようにため息をついた。


フェリド
「アリスちゃん良い事教えてあげようか?」

「…何?」


嫌そうだが聞く耳を持つアリス。
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