第12章 吸血鬼の生活
その2人を昨日クローリーは私の部屋に連れて来た。
理由はクローリーと行動を共にするのなら知っておいた方がいい吸血鬼だから。
そして簡単に紹介するとクローリーは用事があると彼女達を置いて行った為、私は2人のおもちゃ状態。
だから嫌味の1つや2つを言おうと思っていたのだが、この吸血鬼には効かないようだ。
クローリー
「でも無事で良かったよ。あの子達結構過激だから」
「…過激」
その言葉に顔が引き攣る。
下手をすると私が無事ではいられない吸血鬼を連れて来て放置したクローリー。
どうやらフェリドだけでなくクローリーも性格は悪いみたいだ。
「………」
思わず不機嫌さを顕にするが、彼はとても楽しそうに笑っている。
クローリー
「そんなに睨まないでよ。良い話を持ってきたから」
「なに?」
私にとって本当に良い話かは分からない。
でも少しだけ期待して返事を返す。
クローリー
「昨日の用事で女王様に会ったんだ。彼女の傍に控えていた吸血鬼、金髪の男の子だったよ」
「…!」
驚いて飛び起きた。
クローリーがわざわざ私に言ってきたのだ。
つまりその吸血鬼は私が知っている人だという事になる。
「もしかして…」
クローリー
「アリスと歳が近そうだったし、この屋敷で見た覚えのある子だった」
「!」