第3章 第2話
「 何言って…… 」
井沢「 何か過去にあったから、深い傷を負ってるから事件になると自分がコントロール出来なくなる 」
愛莉は井沢に全てを見透かされてる気がして鳥肌がたってきた。
井沢「 君は俺に似ている 」
「 な、何言ってるんですか!私は何もありませんよ? 」
愛莉の答えにも井沢は目をそらさずじっと見つめている。
2人の間に沈黙が続く。
「 …… 」
愛莉は気まずくなり必死にお酒を流し込む。
井沢「 ………ま、今日のところはいっか
いつかは話してもらうけど 」
井沢はハハハと笑いながら次のビールを開けた。
その様子に愛莉はホッと安心した。
井沢「 でもね、これは教えてもらわないと駄目だなぁ 」
「 え…? 」
再び飲んでいたビール缶をテーブルに置いてゆっくりと愛莉を見つめた。
目は恐ろしいほど笑っていなかった。
井沢「 首筋の赤い跡 」
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