第1章 秋風が吹く
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和を見てビックリして
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最初は夢を見てると思った
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でもソファに座った和が笑って
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あ~あたしの見たかった
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和の笑顔がここにあるって
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涙がでそうになるのを押さえ込むように
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ため息をついて
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小さい冷蔵庫からリンゴを取り出し皮を剥いた
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何も言わない和の視線がこっちに向いている・・
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「何かねおかしいと思ったの・・・
智くんがあたしに優しくしてくれるなんて・・・
当たり前だけどやっぱり和の味方なんだよね」
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和「そんな事ないよリーダーの体の事気にしてたよ」
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きっと智くんは気づいてた
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最初に会った時からこの子が和の…
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あたしもどこかで覚悟してたのかな・・
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「どうぞ」
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リンゴを出したら
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和「本当に果物食べに来たわけじゃないよ?」
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「(笑)分かってる、でも本当に1人じゃ食べきれないからいっぱい食べて」
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1人で産む覚悟をして
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1人で生きる覚悟をして
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和にもう会うことはないと思ってた
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