第5章 君がいないと退屈なんだ
「演習試験不合格だったらくれえで落ち込んでんじゃねえぞ!俺は雄英を卒業してオールマイトをも越えるヒーローになって高額納税者ランキングに名を刻む!テメェはその為の最初の踏み台だクソ女!赤点如きでウジウジしてんじゃねえよ!そんな奴ぶっ倒したって面白くもなんともねえんだよ!いつもみたくムカつく笑いでも浮かべとけ!」
爆豪くんらしいそ言葉になんだか心が温かくなった気がした。多分、励ましの言葉のつもりなんだろうな。そう思ったら自然と笑みが溢れた。そして、未だに背後から私の襟元を掴む爆豪くんの体内の酸素を奪うと、爆豪くんは私から手を離し、その場に足をついた。
「…爆豪くん、ありがとう。おかげで目が覚めた。取り敢えず、私相澤先生に勝てなくてイライラしてたから、爆豪くんで憂さ晴らししていいかな?いつもみたいに手加減出来ないと思うけどいいよね?」
「上等だ!」
その後、そのまま教室で爆豪くんをボコボコにしてやった。いつもは手加減してるけど今日は手加減無しで。あっさりと勝敗が付いてしまったけど、爆豪くんのおかげでさっきまでのモヤモヤは嘘のように吹き飛んだ。やっぱり爆豪くんいいなあ。