第2章 日常に融けゆく
物凄い爆発音。その爆発で氷が溶けて蒸気が上がる。
『麗日戦で見せた特大火力に勢いと回転を加えまさに人間榴弾!轟は緑谷戦での超爆風を撃たなかったようだが、果たして…』
爆豪くんの攻撃を受ける寸前、火傷の男の子は纏った筈の炎を消したように見えた。蒸気が消え、クリアになる視界。火傷を負った男の子は場外で倒れていた。
「オイっ…ふっふざけんなよ!」
意識を失って場外にいる相手の胸倉を爆豪くんが掴み、殴りかかろうとした。
「こんなの、こんっ…」
ミッドナイト先生の個性により爆豪くんは眠りについた。完璧主義の爆豪くんが今の結果に納得出来ないのは分かる。私だって爆豪くんの立場だったら、納得出来ないし。
「轟くん場外!よって───…爆豪くんの勝ち!」
『以上で全ての競技が終了!今年度雄英体育祭一年優勝は──…A組爆豪勝己!』
こうして雄英体育祭一年の部も終了となった。