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【MHA】vs.

第2章 日常に融けゆく


 爆豪くん、今何処にいるの?ってメッセージを送ったが、そのメッセージは既読すらつかず、連絡を取ることは諦め、爆豪くんを探すため、一年生のステージを探し回った。すると、物陰に隠れている爆豪くんを見つけた。私には気付いてないらしい。何見てるんだろ?


「爆豪くん、みー…ふんぐうっ!」


 みーっけ!そう言おうと思ったのに、爆豪くんに口を塞がれた。


「なんでお前がいんだよ!?」
「ふごんごふぐんぐ!」


 爆豪くんの問いかけに答えるべく言葉を発するが、口を塞がれたままのため、私の発した言葉は意味のある言葉では無かった。てか、なんでそんな小声?爆豪くんが見てたであろう場所へと視界を移すと、そこにいたのは、初めて爆豪くんに会った時に一緒に爆豪くんと喧嘩をしてた…というよりは一方的に喧嘩をふっかけられてた男の子と、顔に火傷を負った男の子。なんで爆豪くんはこんな物陰から二人を覗いていたのか。


「…いいか?大きな声出すなよ。」


 それに私は頷いた。それを見て爆豪くんは私の口から手を離した。


「さっき受けた宣戦布告。改めて僕からも…。僕も君に勝つ!」


 そう言った彼は、あの日爆豪くんに怯えていた彼と同一人物なのだろうか。表情こそは見えないものの、ハッキリとした口調でそう言った彼。爆豪くんに怯えていたのが嘘みたいに力強い台詞。雄英学園に入学してまだそんなに日が経った訳じゃないのに、この進歩。今年の一年生は、爆豪くんもそうだけど、なんだか本当に面白そうだ。
 そう言って彼らはそのまま外へ出て行った。


「ねえ爆豪くん。覗きなんて悪趣味だよ?」
「はあ!?誰が覗きなんか…!」
「覗いてたじゃん。」
「たまたま通って、出て行くに出て行けなかっただけだ!」
「ふーん?てか、それより、最終種目残れた?まさか予選落ちとかないよね?」
「誰にそんな口聞いてんだ。」


 そう言って爆豪くんに頬を抓られた。


「ふあ、残ったんらね?」
「当たり前だ!」


 その言葉を聞いて安心した。こんだけ私が興味を持って相手をしてるんだ。残ってもらわなきゃ困る。


「そういうお前こそどうなんだよ?」
「もひろん、残ってるに決まっへんしゃん。へか、地味にひたいから、手、はなひてよ。」


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