第2章 日常に融けゆく
妨害なんかするつもりはなかったのに、結果として妨害してしまった。まあ、過ぎた事を言っても仕方ないし、先頭を走るヒーロー科を追った。
そして、第二関門、ザ・フォール。綱から落ちれば一気に奈落の底へと落ちるそれ。綱を慎重に渡る者、個性を使用し飛び越えて行く者、自分の発明品を使用し渡って行く者。
私は両手を合わせ、ぐっと力を込めた。基本的に私の個性の使い方として最も使用回数が多いのは酸素を奪う事。次いで、酸素を増やす事。あまり使う事はなかいけれど、酸素を圧縮し、それを一気に放出する事で、爆発をとも似たような現象が起きる。それを利用し、私はザ・フォールを乗り越えた。
そして最後に待ち受けるのは一面の地雷原、怒りのアフガン。地雷が所狭しと並ぶそこを私は走り抜けた。皆が地雷を気にし走るが、それは私には関係のない話。私の周辺の酸素量を0にし、地雷をお構い無しに走り抜ける。そして、いつの間にか先頭集団を追い越しトップに躍り出た私は一位で会場へとたどり着いた。