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【MHA】vs.

第2章 日常に融けゆく


『第一種目、今年は障害物競走!計十一クラスの総当りレース!コースはスタジアムの外周約十二km!例年同様、コースさえ守れば何をしてもOKだ!』


 その声に皆がスタート地点へと着く。私も列の最後尾へと並んだ。


『位置について、よーいスタート!』


 スタートの合図と共に一斉に走り出す皆を見送り、遅れてのんびりとスタートを切った。初っ端から先頭集団は個性を使い、戦闘をしながら進んでいる。


「ターゲット…大量!」


 そんな中、爆音を轟かせ現れた仮想敵。


『第一関門、ロボ・インフェルノ!』


 入試や雄英体育祭お馴染みの仮想敵。


「うわあ…なんか去年のより大きくなってる。」


 足を止めるヒーロー科以外の間をくぐり抜け、私は仮想敵の前に飛び出した。


「うん。そうだな…今年は皆にサービスしてあげる。」


 大きさ重視で足元に注意のない仮想敵の足の間をくぐり抜け、仮想敵一体、一体に手を当てていく。私が触れた箇所から、みるみる錆びていく機械。私の個性は酸素を奪う事だけじゃない。酸素を増やす事だって出来る。酸素が増えれば金属は錆びる。そして、錆びた金属は脆い。


「今だ!筒井に続け!」
「あ。」


 私に続こうと、足を止めていた生徒達が一気に飛び出してきた。そして、錆び付いた仮想敵は動く私を捉える為に、不安定な体制。一気に駆け出したりなんかしたら────


「危ないよ。」


 その言葉とほぼ同じくして仮想敵は生徒達を下敷きに崩れ落ちた。


「危ないよって言ったのに。」


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