第4章 こたつでBirthday
「さ、ケーキ切ろうか」
カズくんの父ちゃんがケーキを包丁で切ろうとする。
でも…
「待って? コレもお写真撮って? 母ちゃんに見せたい」
「こんなの、恥ずかしいよ…」
「ううん! そんなことないもん。だから撮って?」
カズくんの父ちゃんが作ってくれたケーキ、ちょっとだけ変な形をしてたけど、イチゴも沢山乗って、クリームもいっぱい乗って、とっても可愛いケーキなんだ。
カズくんの父ちゃんがスマホでケーキのお写真を撮って、オイラに見せてくれる。
「これでいい?」
「うん! 後で母ちゃんに送ってくれる?」
「分かったよ(*^^*)」
母ちゃんきっとビックリするだろうな(o^^o)♪
「あのね、あのね、この飾り付けね、カズくんがやったんだよ? すごくない?」
ジュンくんが壁や天井から吊るされた“わつなぎ”を指さす。
「すごいや、カズくん!」
青や赤や黄色や紫や緑の“わ”で繋がった“わつなぎ”は、まるでオイラたちみたいだ。
「ちょっとだけパパにも手伝って貰っちゃったけどね? あっ、でね? コレ…」
カズくんの手には、“わつなぎ”でできた“くびかざり”?
「はい、どうぞ」
カズくんがそれをオイラの首にかけてくれる。
「わぁ、ありがとう、カズくん!」
「どういためしまして」
カズくんが恥ずかしそうにペコリをした。