第3章 こたつでミッチョン進行中
パーティを翌日に控えたカズくん家では…
「ほら、カズ、そっちの端っこ持って?」
「はぁい! こ、こう?」
「しっかり持ってろよ?」
「はいっ!」
カズが一生懸命作った“わつなぎ”を、途中で千切れてしまわないよう、細心の注意を払いながら、リビングの壁や天井に飾っていく。
これがまた思ったよりも大変な作業で…(;^_^A
やっと全てを飾り終えた時には、大幅に夕食の時間を過ぎていた。
「カズ、今日カップラーメンでもいい?」
非常用に買い置きしてあったカップラーメンを手に、リビングの飾り付けを眺めてはニヤニヤするカズに声をかける。
「うん、いいよ。ぼくのはポケ〇ンのにしてね?」
黄色いキャラクターの蒲鉾が入ったヤツね?
「ハイハイ、分かったよ(^-^) じゃあテーブルの上片付けといてね?」
「はぁ〜い♪」
ポットからカップにお湯を注ぐ。
待つこと3分…
「出来たぞ〜♪」
「お片付けも出来た〜」
「よぉし、熱いの持ってくから動くなよ?」
「あい!」
両手を膝に、ピシッと背筋を伸ばすカズ。
どうやら息まで止めてるみたいだ(;^_^A
二人分のカップラーメンをテーブルに起くと、カズが嬉しそうにカップの蓋を捲った。
「わぁ、入ってる♪」
カズのカップラーメンには、黄色いキャラクターがプカプカ浮いていた。