第3章 こたつでミッチョン進行中
保育園に行くと、ショウくんと、ジュンくんとで”みっちょん”についてのお話をした。
サトくんに聞かれないように、こっそりとね?
リーダーは言い出しっぺのショウくん。
ショウくんは僕よりも、う~んとしっかり者なんだ。
お昼ご飯が終わると、ショウくんが僕とジュンくんを園庭に呼んだ。
園庭には小さな木のお家があって、僕たちはそこを、僕たちの秘密基地にすることにした。
「ねぇ、ショウくん? ケーキはどうするの?」
あっ、それならパパが…
「僕のお母さんのお友達に”パチチエ”がいるから、お願いしてみる?」
”パチチエ”ってなんだろう?
「さすがショウくん家だね!」
ジュンくんは”パチチエ”を知ってるんだ…。
「ねぇ、”パチチエ”ってなぁに?」
僕は思い切って聞いてみた。
「あのね、”パチチエ”ってゆーのはね、ケーキとか作る人のことだよ」
ショウくんはやっぱり頭もいいんだな。
「ふ~ん、そうなんだ…。あっ、でもケーキなら…」
「じゃあ、お母さんに聞いてみるよ」
どうしよう…
「うん、お願いね?」
今言わないと…
「あ、あのっ…!」
僕が大きな声を出したら、ショウくんとジュンくんがびっくりした顔で僕を見た。