第1章 こたつ、出しました
「とりあえず、さっさと布団干しましょうね? 天気もいいことだし」
「…はい」
先に階段を降りる和の後ろを、僕は汚してしまった布団を抱えて降りて行く。
「あぁ、ついでにこたつ布団も一緒に干しますか?」
そっか…
もうそんな季節なんだ。
ここは海沿いだから、少し早目に準備しておいた方がいいかもしれないな。
「うん、夜は冷えそうだし」
リビングから庭に出て、物干し竿に布団を広げて干す。
あちゃ~(>_<)
こりゃ、日本地図どころか世界地図だな
「智、おねしょしたみたいだね?」
それ言わないで…(///﹏///).。oஇ
「さ、これも干しちゃうから手伝って?」
僕は深い溜息を一つ落として、リビングの窓辺に出しておいたこたつ布団を、和と一緒に抱えた。
「うへっ、重っ!」
そりゃそうだ、テーブルの大きさに合わせて特注で作った布団だから、普通のよりも幅も長さも大きめに作られている。
「まったくですよ…。誰ですかねぇ、特大のテーブル発注かけたのは?」
それは、僕で~す。
僕と和はそれぞれ布団の端を持って、勢い良く物干し竿に布団をかけた。
「これでヨシと…。ちょっと休憩しますか?」
和の提案で、僕達はそれぞれのデッキチェアを用意すると、そこから海を眺めた。
その横では、僕の布団と、こたつ布団が風に靡いていた。