第3章 こたつでミッチョン進行中
『みっちょん ジュンくんはおうかん』
そう書かれたくまさん柄の紙をママに見せると、ママはニッコリと笑って、
「ママもお手伝いしようか?」
って言った。
「ほんと? ママ手伝ってくれるの?」
僕は嬉しくなってママのお膝に飛び乗った。
「素敵な王冠作りましょうね?」
「うん!」
リビングに行くと、ママが金色の厚紙を用意してくれた。
そこにギザギザを書くと、僕はその線にそってハサミで切っていった。
「サトくんは何色が好きなの?」
「う~ん、青かな…。いっつも青い服きてるし…」
「そう? じゃあ青いのを沢山飾りましょうね?」
「うん!」
ママはとってもセンスがいいから、ママに任せておけば、きっと素敵なおうかんが出来る筈。
僕はママが出してくれた青いキラキラを、金色の紙の上に、一つずつ丁寧にボンドで貼って行った。
「あとはこことここを繋げば完成よ」
ママが金色の紙の端っこに、小さな穴を開けた。
そこに輪ゴムが通されると、たくさんのキラキラで飾った金色の紙が、”おうかん”に変身した。
「すご~い! すごいよ、ママ!」
出来上がったおうかんを頭の上に乗せて、僕はクルリと回って見せた。
「素敵な王冠が出来たわね」
「サトくん喜んでくれるかなぁ?」
「うふ、きっと喜んでくれるわよ」
ママが言うんだから、きっとサトくんだって喜んでくれるよね?