第3章 こたつでミッチョン進行中
カズside
今度の今度の土曜日がサトくんの誕生日だって聞いたのは、保育園のお昼ご飯の時。
僕の隣に座ったショウくんが言ったんだ。
「サトくん、もうすぐ誕生日だね?」
って…。
ジュンくんもそれは知っていたみたいで、僕だけが知らないことがとっても悔しかった。
だってショウくんが言うんだ。
「カズくん知ってた?」って…。
だから僕、パパは怒るかもしれないけど、嘘ついちゃった。
「僕だって知ってるもん!」って…。
本当は知らなかったのに。
サトくんのママがお迎えに来ると、ショウくんが僕とジュンくんを呼んだ。
「僕達でサトくんのお誕生日会してあげない?」
ショウくんが言った。
僕もジュンくんも、ショウくんの意見に大賛成だった。
「場所はどうするの? やっぱりショウくん家?」
ショウくん家はお金持ちだから、お家も大きいし、プールのあるお庭だってあるんだ。
僕はちょっとだけショウ君が羨ましかったりする。
「ウチでもいいけど、僕ん家こたつないんだよね…」
こたつ?
なんで”こたつ”なの?