第3章 こたつでミッチョン進行中
カズが俺と折り紙を交互に見ながら、首を傾げる。
「う~ん、どうしよっかな…」
ちょっと待って?
そんな悩むことなの?
「パパ、誰にも言わないよ?」
そもそも言う相手いないし…(;^_^A
「うんとね…」
カズが言いかけた時、フライパンの中のハンバーグが丁度焼き上がった。
「あっ、ごめんカズ。ご飯食べながら聞くよ」
テーブルの上に広げた折り紙を束ね始めるカズ。
でもバラバラになってしまった折り紙は、一枚また一枚とカズの小さな手から抜け落ちては床に散らばる。
「パ~パ~…」
ハイハイ…
こうなることは想定内でしたけどね…(笑)
「これに入れといたら?」
空になったクッキーの缶を出してやると、カズが嬉しそうに折り紙を缶の中に仕舞っていく。
その姿を見ながら、俺はそれぞれのお皿にオムライスとハンバーグを盛り付けていった。
「はい、出来たよ。手、洗っておいで?」
「は~い」
……………ん?
元気に返事はしたものの、一向に動く気配のないカズ。
さては…?
「手、洗わなきゃダメ?」
ほら来た!
「ダ~メ! 洗ってらっしゃい」
両手に持ったお皿をテーブルの上に並べながら、少しだけ強い口調で言う。
「だってこたつから出たくないんだもん…」
分かるけどね?
俺だってそうだから。
でも、
「ダメなものはダメ!」
「は~い…」