第25章 こたつ片付けなきゃね
そして迎えた、保育園での最後の保育参観。
俺達年長組の保護者は遊戯室に集められた。
園児用の小さな椅子に座り、三脚にビデオをセットした。
一応”サプライズ”ってことになってるんだけどね…
ま、情報なんてどこかしらから漏れるわけで…(;^_^A
「あ、あの…、コレどうしたらいいのかしら?」
俺の隣でも、翔くんママがビデオの扱いに悪戦苦闘中。
どうやら今日はパパさんの休みが取れなかったみたいだな(^_^;)
「この赤いボタン押すと録画、始まりますから」
「あら、そうなのね? 私機械音痴で…」
”親バカ”って言われるかもしれないけど、皆我が子が可愛くて仕方ないんだよな(゚ー゚)(。_。)ウンウン
かく言う俺も、その一人なんだけどさσ(//ω//)テヘ
「子供たち、出てきましたよ」
潤くんママに肩を叩かれ、俺は慌ててビデオの赤いボタンを押した。
翔くんママも…、うん、ちゃんと押せたみたいだな(^-^)
横目で確認して、視線を前に向けた。
雛壇に順に並んだ子供たちの手には、思い思いの楽器が握られている。
和は…、鍵盤ハーモニカか(*^^*)
うわぁ、和の奴、超緊張した顔してんじゃんか💦
元々引っ込み思案な性格だからな…、大丈夫なのか?
でも、ピアノ伴奏が始まり、和が鍵盤ハーモニカを構えた瞬間、俺の不安は見事に吹っ飛んだ。
和、凄いじゃん…。
ヤバ…、俺泣きそう…(T^T)