第24章 こたつでChuーChu♡
「カップラーメン出来たよ」
熱々のカップ麵を手に部屋へ入ると、こたつに足を突っ込んだ丸まった背中が、待ちかねたように振り返った。
「おっ、サンキュー。うまそ…、つか、お前は食わねぇの?」
「ん? あぁ、俺は飯食ってきたから」
「そっか。じゃあ、遠慮なく頂きます」
俺の目の前で、潤がそれは美味そうにラーメンを啜り始めた。
お味噌の匂いに、俺の腹が反応しそうになって、俺は慌てて両手で腹を抑えた。
そうだよ、飯なんて食ってないよ…
なのにコイツは美味そうに食いやがって…。
あ~あ、最後の一個だったのにな…
「ごちそうさまでした!」
スープまで綺麗に飲み干して、潤が空になったカップをテーブルの上に置いた。
「ふ~、実はさ、朝食ったっきり、何も食ってなくってさ…」
苦笑を浮かべて、満たされた腹を摩った。
「で? 話って何?」
どうせ死刑宣告されるなら、早い方がいい。
俺は意を決して切り出した。
それなのに潤ときたら、
「なぁにそんな焦ってんだよ? なんか今日のお前変だぞ?」
ああそうだよ、焦ってるよ…
それに俺が”変”なのは、お前の次の言葉が怖くて仕方ないからだよ…
ああ…、もう我慢できないや…
俺の頬を涙が一筋伝った。