第24章 こたつでChuーChu♡
「何、どうしたの急に…」
今にも泣き出しそうな気持を誤魔化すように、無理矢理笑顔を作って見せる。
でもそんなの潤にはお見通しで…
「なんかあった?」
靴を脱ぐなり、俺の顔を覗き込んで、冷えた腕で抱きしめてきた。
「な、なんでもないから…。それより、用って何?」
別れるつもりなら、そんなに優しくしないでよ…
返って辛くなんじゃんか…
「ん? あぁ、その前に腹減ったから、何か食わせて?」
何だよそれ…
俺はお前の家政婦じゃないっての…
と、思いながらも…
「カップラーメンしかないけどいい?」
なんて聞いちゃってる俺は、やっぱりコイツに惚れてんだな、って再確認してしまう。
「おぉ、頼むわ」
俺の身体を開放して、ヒーターで暖かくなった部屋に入っていく潤の背中に、俺は小さな溜息を落とした。
元々仕事用に借りただけの部屋に、大した調理器具なんて揃ってないから、滅多に使うことのない電気ポットに水を入れた。
お湯が沸くまでの間に、買い置きしてあったカップ麵の蓋をペリッと捲り、準備をしていく。
俺、何やってんだろ…
フラれる、って分かってんのに、甲斐甲斐しく飯の準備なんてしちゃってさ…
バッカみたい…