第17章 こたつでBirthday3
「仕方ないわね? じゃあ、お母さん、保育園に連絡するね?」
お母さんが鞄の中からスマホを出して、指でシュッてする。
「あの、櫻井ですが…」
きっと電話の相手はなまこ先生だ。
はぁ…ε-(´-`*)
お部屋に戻ろうかな…
お部屋に戻った僕は、スモックを着たままベットに潜り込んだ。
きっと僕が行かなくたって、皆心配なんてしないだろうな…
だって、僕”オカマハズレ”だもん…シュン(´._.`)
お布団を頭から被ってベッドにゴロンとした時、お部屋のドアがトントンとされた。
「翔? 保育園には連絡しといたけど…本当にお休みしちゃっていいの?」
お母さんがベッドの端っこに座って、お布団の上から僕をポンポンとする。
「あのね、翔? 今日お休みしちゃうと、もう保育園ではお誕生日会、して貰えなくなっちゃうけど、いいの? 最後なのよ?」
来年からは僕達は小学生になる。
だから保育園のお誕生日会が最後だってことぐらい、僕だってちゃんと分かってるもん。
でも、”オカマハズレ”はいやなんだ。
「皆、翔が保育園行くの待ってるかもしれないな…。もし、行く気になったら言いなさい? お母さん、送ってあげるから」
お母さんがお部屋を出て行く。
僕はお布団から顔を出して、机に飾ってある皆で撮ったお写真を見た。