第17章 こたつでBirthday3
翔side
あ〜あ、今日は保育園に行きたくないな…
どうせ行ったって、きっとまた皆でゴショゴショして、僕のこと“オカマハズレ”にするんだ。
だから今日は保育園に行かない。
「翔、早く仕度しないと保育園に遅れるわよ?」
お母さんが玄関先で僕を呼ぶけど、僕は行かない、って決めたんだ。
「今日は保育園お休みしちゃダメ?」
「あら、どうしたの? 具合でも悪い?」
お母さんが僕のおでこに手を当てる。
「お熱はないみたいね? お腹でも痛い?」
熱なんてないよ。
お腹も痛くなんてない。
保育園に行きたくないだけ。
「具合悪いなら仕方ないけど、今日はお誕生日会でしょ?」
だから行きたくないんだ。
どうせ皆僕のお誕生日なんて、忘れてるんだから…シュン(´._.`)
「お誕生日会だけでも行ったら? 翔の好きなロールケーキでお祝いして貰える、って楽しみにしてたじゃない」
ロールケーキは…残念だけど…
“オカマハズレ”にされたままで食べたって、嬉しくなんかないもん(>_<)
「行きたくないったら行きたくないの!」
僕はなんだか悲しくなってきて、スモックのお袖で、目から流れてくるお湯をゴシゴシした。
僕の目、”ニュウトッキ”になっちゃったみたいだ…