第9章 こたつでBirthday 2
雅「ほら、あんまり遅くなるとご迷惑だから、早くしな?」
サトくんママ
「あの、ゆっくりしてって下さい。せっかくのクリスマスですし…。智も皆がいた方が楽しそうですから、ね?」
そう言ってサトくんママが僕にお目目パッチンをした。
雅「じゃ、じゃあ、少しだけ…」
パパがおばちゃんたちにペコペコをしながらリビングに入ってくる。
シ「カズくん、今だよ?」
カ「う、うん…」
僕はカバンの中から、用意してあった”プゼレント”を取り出した。
椅子に座って、サトくんママが入れてくれたコーヒーをフーフーするパパ。
ジ「がんばれ!」
サ「がばって?」
カ「うん!」
僕はこたつから出ると、椅子に座ったパパの前に立った。
雅「ん?どうした、和」
カ「あ、あのね…、パパ…、コレ…」
僕は、画用紙をクルクルして緑のリボンで縛った”プゼレント”をパパに差し出した。
雅「えっ、何? 何なの?」
パパがビックリした顔をしている。
カ「パパ、お誕生日でしょ? だから僕…」
雅「うそ、マジで…? 開けていい?」
カ「うん…」
僕はちょっとだけ”はかだしい”から、パパのお顔が見れない。
パパ喜んでくれるかなぁ…?
雅「………………」
パパ、何も言ってくれない…
僕からの”プゼレント”嬉しくないの?
やっぱりまだ僕のこと怒ってるの?