第8章 こたつでプゼレント製作中
雅紀side
「はぁ…ε-(´-`*)」
「どうした、溜息なんかついちゃって。何か悩みでもあんのか?」
俺に声をかけて来たのは、上司の松岡さんだ。
「別に…。大したことじゃないッス…」
そう、他人にとっては、ね?
俺にしてみりゃ、十分“大したこと”なんだけどさ…
「いいから、話してみろよ? な?」
松岡さんは隣のデスクから、コロコロチェアを引っ張っ来ると、背凭れを跨ぐようにして座った。
「いや、実はですね…。俺、カズを悲しませるようなこと、何かしたかなぁ、って…」
あん時のカズ、超悲しそうな顔してた。
俺はそのことが、ずっと心のどこかに引っかかっていた。
「あぁん? なんだそりゃ? ガキンチョのことかよ。俺はまた、”レコ”のことでも考えてんのかと思ったわ」
そう言って松岡さんは小指を立てて見せた。
それにしても”レコ”って…(^_^;)
いつの時代だよ…ε-(´-`*)
「女のことなんて、考えてる暇ありませんよ。今はカズ育てんのに必死ですから…」
そう、俺の頭ん中は、いつだってカズのことでいっぱいなんだ。
こうして仕事してる最中でもね?
「ふ~ん、で? そのガキンチョがどうしたよ?」
「”ガキンチョ”じゃありません、”カズ”です」
「ガキンチョはガキンチョだろ?」
まぁ、そうなんだけどね?