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第0使徒【D.Gray-man】

第6章 出会い【ラビ】





自殺しようとしても、何度自分を殺したとしても

全く足らなくなるまで。


毎日来る日も来る日も飽きずに、人を中傷して

転んで怪我したら、嬉しそうに笑って



互いに、その悪口を言い合っては楽しそうに笑って

距離を置いて、疎外させて、関われなくさせて



関わることがあれば、来るな寄るなきしょいきもい死ね

言いたいこと言えばあとは知らんふり。


楽しい話して笑って遊んで、そのことは全部無視。




何年か経てば、嫌な思いをしたことだけ覚えてて

それだけ話せば楽しいし、それだけが真実だって語るんだよね?


都合の悪いことも、永遠に消えない傷をつけたことも

何もかも、正しいことだから嬉しいし、いいんだよね。




自分にとって正しいとさえ思えていれば

人を自殺に追い込んでも笑ってられる動物が、人間だから…




「あ、でも助けてくれたよ」

一部でもし否定してくれる人がいたとしても


「気に入られようとしてるんだろ」

「でも疲れてそうだからって手伝って」


「嘘に決まってるじゃん」

どういうつもりで、そういう言葉を吐いてんの?


「きしょい」

そういう言葉を平気で吐けるあんたの心の方がきしょいよ。



ふと、手の感触が耳に拡がる。


耳をふさがれる感覚…



ああ、まただ。




『飲まれてはダメ…

この世の穢れは、深い。


その穢れは、人を貶める。

醜い存在となってはダメ』



誰なの?




『私は・・・・。

あなたの…』


よく聞こえないよ…



何で、長い髪してるの?


あのおじさんを治した時、懐かしい感じしたけど…

その後から夢の中に出てきたあなたって誰?



私の中に、誰かがいる感覚があるのって…


勝手に、曲が流れてくるのって…



そのせいなの?




ちゃんと話してよ…





あいつらみたいに


言葉をぶつけるだけの存在じゃないでしょ?



だって、感じる。




守ろうとしてくれる、温かい何かを…


あの、いつも発動しようとすると同時に

身体から溢れ出てくる、『白い光』を…



そう思いながら、私はこれが夢だと解った。




フラッシュバックをした時


いつも闇に飲まれそうになる自分を、助けようとしてくれる人だから…



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