第6章 出会い【ラビ】
遠い昔…
2年半にわたって
幾度となく「人」から続けられた行為
それは……
凄惨極まる、罵詈雑言、暴言暴力
「お前なんて産まれてこなきゃいいんだよ!」
「化け物!!」
「血も違う色だろ!俺が確かめてやるよ!!」
再生能力を良い事に、残虐的な目に遭った。
大人も誰も助けない。
気付いても気付かなくても関係ない。
誰も助けなければ、見て見ぬ振りをするだけ。
真剣に対応するのは、親だけだった。
アジア支部で暮らすことになったのは
そういった行為が苛烈して
怪我が治り切らなくなって、傷が塞がることもなくなってからだ。
幼稚園や、同年代と一緒の場所にいた時
誰かに相談すれば、チクったと言われる。
悪いことを平気でやられたと被害者のように言われ
その挙句の果てには…
「あることないこと言われた」
話す相手もいないのに?
「そうだろ!
そういう奴だと思ってたんだ」
その場にいなかったのに決めつけるの?
「さいってー」
そうやって人にばらまいて、吹き込んで
人格否定して、乏しめるのを
何で誰もがやってるの?
そうすることが、好きなの?
そうやって笑い合えれば、幸せなの?
同意する奴がいれば、幸せだろうね。
人格ごと否定して、消して
自分が正しいと周りが言えば、それを正義として執行し続けるんだから。
友達もいなければ、話せる相手もいない。
巻き込まれるのが怖いんだろうね。
私だけが消えれば、嬉しいんだろうか。
そう毎日思いながら、通い続けていた。
終いには…
同年代の集う場所は全て、いじめられに行く場所だと思うようになった。
そいつの精神が病んでも
フラッシュバックで狂ったようになっても
「謝らなかったから」
それと釣り合うようなことで、同じ程度の傷だって言えるから
何年も続けてきたんだよね?
平気で何事もなかったかのように
続けていながら笑っていたよね。
毎日、素知らぬ顔で。
まるで、羽虫の一つを潰したという
当たり前の行動をしたかのように…