第4章 出会い【ユウ】
その言葉になぜか…
ホッとしたのか、涙が溢れてきた。
神田「…ッ」
気付けば、涙を流していた。
安心したのか、気が緩んだのか。
それは定かじゃないが…
とても温かかったのは、今でもはっきりと覚えている。
恵土「ユウ~」むにゃむにゃ
神田「…夢でも、俺と一緒に居るのかよ(微笑」
そう言いながら
俺の左肩に顎を乗せたまま眠り続ける、恵土の頭に手を伸ばして
ふと、その後ろ頭を撫でた。
恵土「むにゃ……
大好き^^」にこにこ
神田「………」微笑
ぽたっ
ぽたたっ
恵土「にゃ」頬ずり
神田「……ありがとう^^(ぎゅう」涙
その言葉に、俺は救われた。
こいつと組まされた理由が
当初は、解らなかった。
こいつの心を救ってやって欲しい。
そういう意味だとも思っていた。
けど…
逆に、救われていた。
救うつもりが、寄り添うつもりが…
逆に寄り添われていて……
どこか心地よくて、離れたくなくなってしまった。
こいつと…
ずっと、一緒に居たい。
そう感じているのは、きっと……
他でもない俺なわけで
それが
こいつも同じならいいと思っている自分がいる。
今までに感じたことのない感情に
俺は戸惑いを感じながらも
それよりも心地よさにうずもれていたいという想いが勝っていた。
嬉しかったのだと、気付いたのはこの時で…
心を開かれたことに
そう思ってくれていたことに、感極まっていた。
それらの意味を噛み締めながら
俺は…
『もう大丈夫だ』という伝えたい想いを込めて、再び抱き締めた。