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第0使徒【D.Gray-man】

第20章 終焉




恵土「7000年も重なった
狂おしいほどのそれをぶつける相手は、他人じゃない。

同じ痛みを知る同士に、ぶつけろよ。


同じ経験をしたものにしか、きっとそれは解らない。

当事者にしか、どうあってもわからない。



誰かを巻き込んで、殺して、奪って…

そんなことしたら、結局やってきた人と同じ。


そうなることの方が、私にとっては辛い」


そう涙を流す姿が、トゥルー様と被った。


ああ…

どれだけ生まれ変わっても、トゥルー様は…トゥルー様だったんだ。



そして今…

ラースラは、トゥルー様と抱き締め合っている。



恵土「私が…受け止める。

だから…
誰かに、同じような思いを味あわせないで。


それを広げてしまえば、また…

同じような、混とんとした世の中になってしまう。



解り合えない人もいる。嫌いな人もいる。

でも…


それで傷付けるよりも

それを解ってくれる誰かと、分かち合いたい。



どうあっても、ぶつけたい時は…

私が、何度でも……


だから……お願い」ぎゅう!


そう言いながら、抱き締めてきた。



恵土「理解者なんていらないって思ってた、

できるわけないって思って、相手の方が大事なんだって思うしかなくて、自暴自棄なって
自分から一人になり続けてた


負担かけたくないって、結局爆発した時には…もっと迷惑かけた。



けれど、それじゃダメだよ。

一人になっちゃ、やだよ。


同じ思い…しないでよ」


ぽとぽととっ



その言葉と共に落ちてくる涙に…


同じになっていたことが

恵土の言いたいことが、なんとなく分かった気がした。


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