第20章 終焉
千年公「そうですねえ…
隠密で行くとしても、ばれるでしょう」
ティキ「は?」
ロード「教団内では警戒されてると思うよ?
なんたって襲撃された場所だし」
ティキ「でも!」
今はんなこと言ってる場合じゃ!
千年公「ノアがいたとなれば
私たちの方舟が現れた理由とされるでしょう。
教団での立場はなくなり、もはやエクソシストではいられなくなってしまう。
何より大変ですから」
ティキ「じゃあ!
あいつが今も血みどろで苦しむのを放っとけってのかよ!
ラースラのメモリーは、強烈なんだろう!!?」
ロード「誰も放っとくとは言ってないよ?」
へ?
どういうことだ?
千年公まで頷いて、一体どういう?
千年公「頷)ええ。
デザイアスとラストルは来て欲しいですねえ。戦力として。
同胞…
大切な人を、再び取り戻す時は…今!
決起の時です!!」
そう言いながら立ち上がると…
びりっ!!!
編んでいた編み物と
その編み棒に引っかかっていた服が破れた。
千年公「…三日後にね」
ロード「も~。うっかり屋さ~ん」
ティキ「んなこと言ってる場合じゃねえんだけど!!??・・;」黒怒
ロード「ティッキー、落ち着けって。
少しぐらいならまだ大丈夫だよ。
ノアメモリーの気配は、まだま~だ浅い方。
それが持つ「力」さえも、出ていないんだからさ」
そう飴をなめながら笑って呟くロードに…
若干、戸惑いを覚えた。
千年公もロードも
トゥルーのこと、恵土のことを大事に想っているはずなのに
何で、こんなに能天気のような反応を?
俺の中では、笑う二人に対して
怒りにも似た、苛立ちと焦燥が駆け巡っていた。