第20章 終焉
アレン「僕たち、いい所ありませんでしたね;
足引っ張らないようにするだけで精一杯;」ずううん
ラビ「まあ、元に戻ったからいいじゃん;
俺も俺で精一杯だったし;恐怖で」
神田「ぱっぱと終わらせろ」
などといった会話をしながらも、着々と進んでいった。
(恵土の荷物の件は聴けずじまいだったので、一応全部運び出される結果となった。
が、一度ゾンビ集団から避難する時に通っており
ルベリエのジャム山を見た瞬間、叫んでしまったそうな
(248ページ参照)
ゾンビを集める結果となったが
光と同化してすり抜けながら高速移動していたため関係なし)
恵土「よか…た」
婦長「?」
恵土「こんなに痛いの…自分だけで
ホント…よかっ、た
げほごほっ!」
婦長「無理してしゃべるのはやめなさい!」
恵土「でも…
本気d…そう、おも…から…」
婦長「今は休みなさい。
早く元気になって!お願いだから…!」ぎゅうっ
引っ越し作業に追われる頃
涙を浮かべながらとぎれとぎれに呟く恵土に
涙をにじませ、零しながらも
その幸せを願いながら、その手を取って握り締め
涙と共に、婦長は想いを吐露した。
それに返ってきたのは…
満面の笑みを辛うじて浮かべながら、優しく頷く姿だった。
それから、恵土は再び意識を手放した。
その頃…
ちょうど、時を同じくして……
ノアの新しい方舟では
ティキ「…っ」
目を覆うように腕を乗せるその姿は、泣いているようにも見えた
ロード「!…お目覚め?
恵土と夢を繋げた感想、どうだった?
ティッキー」
そう呼びかけられた時
方舟の一室にあるベッドに横になっていた人が起き上がった。
ティキ「……
もう、見てられねえ」
千年公「ん?
どうかしましたか?ティキぽん」
ティキ「あいつ連れ戻す」
ロード「連れ戻すも何も、教団に居るじゃーん。
どうやって連れ戻すつもり?」
ベッドから程近い場所にあるソファーに座ったまま
編み物を続ける千年公と
淡々と言葉を返すロードに、ティキは…
ティキ「決まってる…
あいつらがやってきたように、力尽くでだ!」ぐっ!
その眼は血走り
血が滲み出るほど強く拳を握り締めながら、叫んだ……