第19章 お引っ越し
ずくんっ!!
恵土「しまっ、た…
(そういやソカロを切った時、マドネスぶん回してたっけ。
それが上に飛んで天井に刺さって、それが抜けて落ちてきたのか)
ごふっ
…くそっ…やらかした…」どさっ
イノセンスで刺された瞬間
全身が激しく脈打つ感覚がした。
と同時に、倒れた。
ざわっ!!
心がざわつき、不思議な感覚がした。
敵のようで敵でない、もともと一部なのにどこかおかしい。
拒絶しなければいけないのに、拒絶されているはずなのに
もともと、自身の力としての一部だったためか受け入れられる。
イノセンスの攻撃は、私には効かないし。
そのはずなのに、なぜか…
『許スナ!!』
この感覚は…
一体なんだ?
その声は…ラースラ?
一体、何が…どうなって?
わからない。
わからないことだらけだ。
おかしい。
言っていることも、感じることまでもが矛盾して
ぐじゃぐじゃで、おかしくなりそうだっ…;
心臓が痛い、苦しい
張り裂けるっ
心までもが、痛いっ!
この感覚は…ノア?
…違う!
私は、ノアじゃない!
魂はどうあれ、人間だ!
勝手に、急速に治っていくはずだ!!
ばぢっ!!
恵土「っ!!;」
ずぼっ!!
ぶおんっ!がらがらん!!
イノセンスから拒絶される感覚に
素早く抜いて、投げ捨てると…
傷が急速で治っていく身体の感覚とは裏腹に
一瞬で、気が遠くなっていった。
リナリー「恵土ちゃん!?恵土ちゃん!!」涙目
コムイ「恵土ちゃん!?」汗
遠くで響いてるように聞こえる…
おかしいな…凄く近いはずなのに……
恵土(本当に…
何が何なんだろう……
自分が、自分でなくなっていくような
不思議な…かん、か…く……)がくっ
そんな、不思議な感覚に包まれる中
意識が、途絶えた――