第18章 真実【トゥルー】
ジョイド「誰も助けようともしてくれないから
見ようともしないから
苦しんでても笑って気付こうともしない奴等ばかりだから
余計に、必死に頑張ってきたんだろ。
辛くても笑って、大丈夫だと言って
そうすれば、相手は笑ってられて、気にしないで居られて…
そうすりゃ、守れるって思ったんだろ?
相手の「何気ない日常」って言う時と、その時に笑える想いも…
それがお前にとっては、嬉しかった。
それさえみられりゃ、笑っていられた」
恵土「…うん(微笑&頷)
『何一人で笑ってんだ?気持ち悪っ』って反応されたけどね^^;」
ジョイド「まあ、その結果や形はどうであれ
とにもかくにも、関わらないことで相手の笑顔や幸せとやらを守れた。
だからこそ…
なんだと言われようとも、今まで頑張ってこれた。
皮肉なもんだな。
それで理解者が出来ないまま、苦しみ続けてきたんだから」
恵土「それで止まっちゃ本末転倒;」
ジョイド「お人好しだな;相変わらず」苦笑
恵土「そっちもね」ちらっ
ジョイド「?」
恵土「…優しいねって意味。
潰れそうだって知って、駆け付けてくれたんでしょ?
ロードあたりかな?」
ジョイド「何でわかんの;」
恵土「心配してくれてたから^^」
ジョイド「はぁ~あ。
やっぱ隠し事は出来ないなあ;」
恵土「お互い様でしょ?
私は嘘付けない。
ジョイドは嘘はつけても、読み取られてばれる」
ジョイド「ははっ^^
そうだな。
でも……
お前は生きていく内、仲間と時間を共に過ごす内…
その板挟みにあうようになった。
矛盾のようで、両方とも本気で
だから譲れなくて、ぶつかり合って
それが常に行われている心にとっては、もう…
言葉にならないぐらい、辛くて…しんどかったろうな。ホンット」はあ~あ!(重苦しそうに溜息)
同情じゃない。
その感情を、この人も知っている。
ノアとして、殺したくなる衝動
人間として、孤児の仲間と共に生きたいという気持ち
どちらも大事で、「失いたくないもの」。
相反するはずの気持ちがひとつとなっているのを、私は確かに感じた。
そしてそれが、理解故だと伝わって…
どことなく嬉しくて、私は笑った――