第18章 真実【トゥルー】
その心中は、夢の中だからか伝わっているように感じた。
だから…
言いたかったことを、ぶつけてみた。
ぶつけたくなった。
ジョイドだった時の魂を持つ彼に
記憶を受け継いだ、他ならない「今のジョイド」に――
恵土「もう、あれから何年も経ってる!
行く先々で気味悪がられたさ!
インチキだか嘘つきだか好き勝手に言われたさ!!
暴言はいていじめてきた連中に謝られたこともあった!
でもそれは…
何とか飲み込んで!我慢して!
赦すしかなかった!!;」
涙と共に叫んだ。
叫び続けた。
とめどなく溢れる言葉と感情が、惜しげもなくぶつけ…
いや、吸い取られていくようにも感じた。
恵土「それで誰かが背負って嫌な思いすんのやだったから!!;
誰かが傷付いたり、同じ思いするなんて耐えられなかったからっ!!;;
だから、そんなの…
今更いわれても、困るよ;;
今更過ぎるよ;;;」がくっ
どさっ
気付けば、涙が止まらなくなっていた。
恵土「辛いよ、本当は…
でも、それで誰かに気を使わせたりすんのはやだった。
だから、頑張ってきたんじゃんか。
いっぱい我慢して、それでも話さないで来たんじゃんか!;(ぽとぽとっ)
なのに、何で…
どうして、こんなに…
たくさん、話してるんだよっ;」
その場に跪いて、涙ながらに拳を握り締めて
ポツリポツリと呟くと
それに反映するように、涙が握った拳へ落ちていった。