第18章 真実【トゥルー】
そして現在…
ジョイド「一人で抱え込むなよ」
恵土「!…え」
夢の中で、ジョイドに叫ばれてからも
黙ったままの自分に、そう言われた。
ジョイド「どれだけ自分を犠牲にしてきた?
感情を押し殺しては、無理に笑いかけてきた?
背を向けて、守ろうとした?
守り抜くために…
どれだけ、自分の「嫌だ」という気持ちを押さえ込んできた。
ちゃんと、話せよ。
お前を、助けさせろよっ」
何…言ってんだよ。
恵土「意味…解んないよ。
何、言ってんの?
幼恵土『いるわけないんだ;
理解者も;
大事に想ってくれる人なんてっ!;;』
わかんないよ…そんなの」
心が、拒絶してる。
だって…
認めてしまえば……
それまでの時間や
その時に遭ってきた出来事は、何になる?
恵土「今更過ぎるよ、そんなの…;」ふるふる(首を横に振る)
後ろに下がりながら震えていた。
認めたい。そして縋りつきたい。
認めたくない。このまま死んでしまいたい。
相反する気持ちがぶつかり合い、首を横に振るしか出来ない。
苦しめたくないのに…
そうするしか出来ない自分に、腹立ちながらも……
ジョイド「!!
(ロードに聞いた通りだ。
やっぱり…
自分自身を認められず、その存在そのものを否定している。
守りたいという行動と心を残して、全て……)
ここを乗り越えなきゃ、お前は…
いつか、自分で自分を殺しかねない」
恵土「!!
(昨日夢で見た、ロードと同じ言葉!」
ロード『このままだと…
いつか、自分で自分を殺しちゃうよ?;(涙目)
それでも、いいの?;』涙
あの時の言葉が
振り絞るかのようなロードの涙声が、脳裏によぎる中
ぐいっ!!
ジョイド「そんなの…
俺はもう、見たくねえんだよ!!
また、俺たちのために死ぬ気か!?
力を与えた時のように!!
また…
俺たちを置いて逝くのかよ!!??;」
そう涙声と共に
震えながら、胸ぐらを掴んで引き寄せられた。
その眼は…
私をとらえて離さず
『お前と生きたい』という想いを、伝えてきた。