第17章 誕生日パーティー
おそらく届いているだろうが…
神田「きっと、今頃は寝てるだろうな」
大事にして欲しいだのなんだのと
談話室でワイワイと言い合っている中、俺は口を開いた。
ラビ「ははっ^^;確かに;」
リナリー「人の治療は、一瞬でやってたけれど…
さらりと簡単にやってるように見えて、難解だし」
アレン「へ?そうなんですか?」
神田「人の構造ってのは
例えるならピースの寄せ集めみてえなもんだ。
もしそれと全く同じピースじゃなきゃ
不調が生じたり、最悪死ぬことだってありうる。
あのヘブラスカの間に現れた時、一瞬で怪我を治されただろ?光と一緒に」
アレン「あ、はい(頷く)
とても印象的でした、神々しくて」
神田「あの時…
会話したり戦いながら、4つのことを同時にやってたんだよ。
あいつは。
まず1つ目に、光を治したい奴の身体(対象物)に送って
それを通して、そいつの欠けているピース(欠損部位)を把握
要するに怪我の部位と程度を読み取る。
2つ目にそいつに送ったエネルギーをもとにして
破損部位とあるはずだった欠損したピースを復元
要するに怪我を治す。物質でも同様にな。
足りない分はさらに送って補給してる」
アレン「なるほど」
神田「生物の場合は、失敗すれば死ぬから
より注意深く、かつ慎重にしないといけないってんで気を全く抜けないらしい。
3つ目に
光を本部全体に広げて、周囲の状況を細部まで把握
コウモリが使う超音波の、凄まじく広い版だ。
気を抜けば意識がそっちに持ってかれそうになるんだと(溜息)
4つ目は戦闘用で
光を一瞬で凝縮させ、空間ごと影響を無効化するバリアを作る
基本的にあいつは格闘術を使って、敵との接触部位に瞬時に集中させて威力を高めている。
味方が危ない時は、バリアを張りながら同時進行でやってるが
その時は、常に意識を向けてないと消えるらしい」
アレン「やること多過ぎ!!;」
神田「今頃夢を見ないほど、ぐっすり寝込んでるだろ。
想いは伝わってるだろうが」
そう呟いている頃…
恵土「ぐー!がー!!」大の字
タップ「凄いいびき;よっぽど疲れてたんだな」苦笑
婦長「布団さえ蹴飛ばさなきゃねえ;」困り顔←風邪をひかせたくない
案の定、病室でいびきをかきながら熟睡し切っていた;