第16章 朝を越えて
ちょうどその頃…
恵土「っ…(ぶわっ」
クロス「お前が、人にどういう仕打ちを受けてきたのかは解ってる。
だがな…
それを自分にまで強いるな!!!」
恵土「うっ;
うわああああああああ;;」
クロス「泣くな!!;
苦手なんだよ、女の涙は!」
恵土「ひっぐ;うっ;」
やっと、解ったようだな。
心配されていたことに。
恵土「だって、怒ってるから;」
クロス「怒るわ!!誰でも!
んな無茶して喜ぶ奴なんていねえんだよ!!」
恵土「…ごめんなさい;」
クロス「よし。もうしねえな?」なでなで
恵土「うっ…
でも」
リナリー「恵土ちゃん!!」
恵土「あ…リナ
ばきぃっ!!!!!!
リナリー「心配したんだから!!!!」涙目
涙を目に浮かべながら撃つ拳じゃねえ;
恵土「リナリー…痛い;」
リナリー「どれだけ心配したか解ってるの!!??
みんな…
心配してたんだから;」ぼろっ
恵土「いっ!!??;」汗
声つまらせながら泣き出すリナに、恵土は驚き慌てふためいていた。
恵土「あ;えっと;大丈夫だから;」おろおろ
リナリー「大丈夫じゃないじゃないっ;(ぼろぼろ)
ひっく;
絶対安静とかれてないんでしょう?」
恵土「うっ;(ぐさっ)
で、でも大丈夫だよ!;
大丈夫だから泣かないで;泣くの見るのやだ;」あせあせ
リナリー「だって!
いきなり、目の前で血を吐かれてっ;
それで大丈夫だなんて思える方がおかしいでしょ!!?;;」
そりゃそうだ。
泣き伏びながら叫ばれる悲痛な声に
恵土は戸惑うばかりで、焦りしかないように見えた。