第16章 朝を越えて
アレン「血を吐いたのって…」
クロス「術式が不完全なまま無理に発動させた反動だろ」
アレン「じゃあ…
もしかして、それ以外の「ほとんどの血」と「生命力」を媒体にして?;」
クロス「今更気付いたのか、バカ弟子。
ま、Level.4から受けた傷で入ったアクマウイルスは
血もひっくるめて浄化し切ってたから
生き返らせた奴には、そのウイルスによる影響は何もねえだろうがな」
神田「なるほど。
それで出血性ショックを起こして瀕死の重体か」
クロス「あの時みてえに手を貸してもいいんだぞ?
死にかけてた恵土を救ったのはてめえだ。
何を使ったかは知らねえがな」
神田「二人きりの時しか使わねえよ」
アレン「今にも死にそうなのにですか?
時と場合択んでる状況じゃないでしょ」イラッ
神田「…ちっ。
しょうがねえ。
(今は恵土の命の方が大事だ」がり
そう言いながら
俺は再び右手の付け根辺りを噛んで血を流し
アレン「い!!??;自傷!?」
クロス「ほお」顎に手を当てる
神田「ここで見ることは他言するな」
そう言いながら、治療が落ち着いた折に割り込んで
ぐいっ
婦長「!ちょっと!?;」
再び、血を飲ませた。
恵土「っ」
じゅううううう
クロス「驚いたな
(セカンドの血だからか?」
アレン「え!?・・;」固
神田「はあ。
何で人前で」ぼそ
溜息をつきながら呟く中…
当の恵土は急速に治っていって…
傷も治って、血もある程度回復したように見えた。