第16章 朝を越えて
恵土「ぜえ…ぜえ」
『……』
わああ!!!!!!
その瞬間、一同が歓声に包まれた。
うるせえ;
タップ「………へ?」きょとん
一番驚いていたのは、やられた本人の方だった。
リーバー「戻った!戻った!!」ぱああ
ジョニー「タップ!タップうううう!!」ぶわあっ!!
そう涙を流しながら抱き着く中…
ふらっ
恵土(やばい…
本当に、やば…)
横たわったままのタップから見て、左隣に座り込んだまま
頭をふらつかせた。
リナリー「微笑&涙)よかった…
ありがとう、恵土ちゃ
ごふっ!!
その言葉は…
次に起こった現象に、止められた。
血を吐き出した。
それも鮮やかな赤色を帯びた、鮮血が…
いやに、視界に刻み込まれた。
神田「!!恵土!」
そのまま後ろへ倒れ込む恵土を受け止める中
クロス「バカヤロウ!!!!!!」
きいいいん
その直後に、鼓膜をつんざく声が響いた。
それに、今まで場を埋め尽くしていた歓声が止んだ。
クロス「一度発動した術式…
特に身体を改造する術式(導式改造)は、そう簡単に消えねえ!
それを元の人間に戻すのは、命を代償にしねえと起動しねえって言っただろ!!??
みすみす死ぬ気かバカ野郎が!!!!」
そう呼びかける声もむなしく…
呼びかけられたはずの相手(恵土)の顔は真っ青で、息をしているかも怪しかった。