第15章 襲撃
アレンとリナリーが協力して、アレンの大剣を突き立てる直前
Level.4に対して、ある行動をするものがいた。
クロスが自身の所有するイノセンス、マリアのカルテガルデで動きを止めた。
その後でバカげた会話が終わった直後
リーバー班長から、コムイへ連絡が着た。
恵土「よかった。
ちゃんと、生きてる」ほっ
神田「お前もな」溜息
恵土「それは嫌味?;」じろっ
神田「生きろって意味だ」ぽんっ
そう、未だに起き上がれずにいる恵土の頭に手を置くと…
力なく、少し微笑んだ。
恵土「…ありがとう」微笑
神田「ああ」
目元はよく見えない。
でも…うっすらと頬を伝う、透明な何かが見えた。
きっと…
ずっと、そう言ってくれる人が欲しかったんだろう。
こいつは今もなお、人に気を使ってばかりで
自分の中にある「感情」を誰かにぶつけまいと
傷付けまいと、自分自身との戦いを必死に続けてる…
誰にも、大事なことは何も話せない
誰にも縋れない
一人きりの、地獄の中で……
コムイ「神田君!ラビ!恵土元帥!
大丈夫か!?」
ラビ「もぉ動けねえ~;」←安堵して余計に気が抜けた
上の鉄柵の手すりを掴みながら
コムイがこっちを窺いながら話しかけてきた。
コムイ「すまない、武器のない君達を戦わせて…;」
神田「はぁ!?
てめえに謝られる筋合いはねェ。
アクマと戦(や)んのが俺の仕事だ」つーん
ラビ「ユウってば、マジで男前;」
コムイ「恵土元帥!
大丈夫かい!?さっきから返事も出来てないけれど;」
恵土「大…丈夫」力なく手をあげる
神田「息絶え絶えじゃねえか」
恵土「るさい」
ぺしっ
そう、あげた手を俺に振り下ろしてきたが…
全く痛くなかった。
ちょうどその頃…
モヤシとリナが、コムイにラボに生きている人がいることを聞いて
安堵していたわけだが
モヤシに至っては安堵のあまり涙を流してやがった。
そうしてコムイが上に行った。
おそらく、現場の指揮に戻るためだろう。