第15章 襲撃
Level.4「あははははは!
凄い凄ーい!流石、世界創造者の魂ですねぇ」
神田「くそっ!血が止まらねぇ」
かすむ視界の中で
血を止めようと、傷口を上から必死に押さえてるユウが見えた。
神田「おいっ!おいっ!聞こえてんのか!?
…おいっ!」
必死に揺すられる中…
神田はどこか、泣きそうな顔をしているように見えた。
神田「…死ぬのか…アルマっ」
そう、今にも消えてしまいそうな涙声が
私には届いた。
私を抱き締める手に触れると、伝わってくるのは…
遠い過去の記憶……
アルマを殺してでも、生きたいと願ったこと
そして…
あの人に会いたいという、切なる想いだった。
斬り捨てでも、生きたいと思った。
けれど…
ここで生きて、居場所ができた。
大切な存在ができた。
私を、なんだかんだ言いながらも
大切に想って、守りたいと願ってくれていることが伝わって
それが、どことなく嬉しかった。
遠くなる意識の中で、ユウの精神に触れた。
恵土「あり…がと」
神田「!恵土!!」
恵土「ユ、ウ…(微笑&涙目)
大好きだよ^^」涙
神田「!!」
そう、頬に触れる中…
誰も味方がいない状況で、意見も何も許さないような環境で生きてきた。
その最中で、やっと居場所ができた。
思ったことを聞いてくれる人ができた。
愛してくれる人ができた。
ありのままにぶつかれて、本当に嬉しかった。
大事で仕方なくて、修業ではつい厳しくしちゃうけど
生きてて欲しいから、大事過ぎるから、余計に必死だったこと。
周りが私のことを誤解したとしても
それに怒って、誤解を解いてくれた。
(その中でも
太ってるように見えるのは脂肪だって言われた時は、何知った風に話してんだって腹立った。
実際は筋肉だったわけだし)
それだけじゃなく、誤解しないでくれて
悪い所があっても
それごと受け止めて傍にいてくれた。
それそのものがユウで
本当に大好きで仕方なかった。
友人として、大切な人として…
色々むかつくこともあったけれど…
それごと…
丸ごと全部大好きだって、最後に想って笑った。