第15章 襲撃
ティエドール元帥をお父さんとするなら
どちらかと言えば、お母さんに近いかな。クラウド元帥。
ラウは、一緒に育った姉弟みたいなもので
ソカロ元帥は、近所のおじさん。
クロス元帥は、金をせびる近所の性悪野郎。
家族にも似た、大切な存在。
恵土「少し、外に…
っていうか、消火;ぜえ;」
クラウド「きつそうだな;」
フロワ「少し休みなさい。
他への治療は、弱っている時はブレが出てできなくなる。
ユーくんにも言われていただろう?」
その眼は、とても真っ直ぐで
どちらも、大切に想っているこそのものだということを…私も解っていた。
治すのを失敗すれば、相手は苦しむ。
それが、私にとっては余計に苦しい。
自分のせいで苦しむことが、一番辛い。
自分が要因になるぐらいなら、自分を殺そうと思えるぐらいに…
そして、それは……
幼い頃からのもので、お父さんからすれば危惧していたものだった。
恵土「…
でも、やらないといけないことだから(すくっ)
自分にしか出来ない、大事なことだから」真剣
そう、覚悟を決めて
真剣な表情で、息を整えながら立ち上がると
フロワ「成長したねえ;ぐすっ
嬉しいよ」ぐすぐす
ソカロ「それより外へ出せねえか?」
恵土「空気読んで、少しだけ;
お父さん泣いちゃってるから;」
クラウド「いつものことだ」溜息
ラウ「きっ」こくこく
恵土(お猿のラウにまで二度頷かれてるソカロって…;)たらーり
いつものように
お父さんは成長を喜ばしく感じて泣き出し
ソカロはマイペースに外に出ようとし
それらの光景に
クラウドはやれやれと溜息をついて、それにラウは頷き
それを見ながら私は、冷や汗交じりに苦笑していた。
昔からの
いつもあった日常の光景が、そこにはあった。
恵土「微笑)本当…変わらない)
ははっ^^//」
それにどこか…私は安心した。
どれだけ大きくなっても変わらないそれが
いつでも受け入れてくれる「温かい居場所」が、嬉しかったんだ。