第15章 襲撃
湧き上がってくる、この「嬉しい」という感情は
ノアとしてか?それとも…
トゥルーとしてのものなのか……
自分にも、よく解らなくなっていた。
ルベリエ「待てえええええええ!!!」ぜえ~ぜえ~
あ~もう。感慨にふけってるのにうるさい(イラッ)
でも…
どっちでもいいや。
結論だけ伝えよう。
ここだったら少し離れてて聞こえないよな。
ぴたっ
ルベリエ「?」ぜえ~ぜえ~
すんごい息荒れてるし
恵土「…裏切者の件だけどさ」
ルベリエ「む。やっと教える、気になったか?」
恵土「息絶え絶えじゃん^^;
…
まあハッキリ言うと、教団内に敵がいる」
ルベリエ「!!
だから、それは誰かと聞いているんだが?」
恵土「その敵は…中央庁に居る。とだけ言っておこう。
遠くない未来、クロスを殺そうとする。
見えたのは、そんだけだ」
ルベリエ「!!」
恵土「やっぱ…気付いてなかったか。
もう一人は、敵とは言い切れない奴だが」
ルベリエ「どういうことだ!」
恵土「さっき言ってた「枢機卿」が「イノセンス」で、クロスを殺そうとする」きっぱり
ルベリエ「!!
…つまり、枢機卿はエクソシストなのかね?」
恵土「違う。
イノセンスそのものだ、自律型で動くアポクリフォス。
ハートを守るあいつが、動き出そうとしている。
警備を厳重にしても
中央庁の一人ってことで、皮被ってるから無理だろ」
そう伝えてから、しばらく沈黙が訪れた。
ルベリエ「…もう一人は?」
恵土「…そいつも、ノアだ」
ぎこちない空気の中、一つの答えだけを伝えた。