• テキストサイズ

第0使徒【D.Gray-man】

第14章 束の間の平穏




その頃…

新たな方舟の中で、話をしている人たちがいた。


ロード「あのね…ティッキー」

ティキ「ん?」

ロード「…
トゥルー様が宿ることに決めたの、解った気がするんだあ。

最近、夢を繋げて知ったんだけどね」

ティキ「?

へぇー。何を?」


ロード「恵土はね…
自分の命を、毛ほども思っていない。

自分自身を労わることさえ、出来ずにいた。


きっと、それは…

そうすることが普通だと認めてしまえば…


それまでの自分は何だったのか。



そう考えちゃうからだと思うんだあ」



そうして、伝わってきたのは…


『自分を、労わってあげて…』

そう呟かれた声と、温かな抱擁



誰がやったかは、見えないようにしてある。

でも…


その時、泣きながら返ってきたんだ。



恵土「そんなの、ないよ;

今更過ぎるよ;;」


夢の中でね、一度だけやってみたんだ。


そしたら…

そう言って、涙をぼろぼろと流してた。



恵土「そうでなきゃ、それまでの自分は何だったの?

あの時、あぁいう風な目に遭ったのは何だったの?


殺されようとされなきゃ、おかしいんだ。

傷付けられなきゃ、おかしいんだ。

そう思わないと、自分が自分でいられなくなってしまう。
誰かを憎むことが、本当に辛い。


だから…殺さなきゃ、いけないんだ。

自分を、嫌いにしかなっちゃいけないんだ。


消えなくちゃいけない存在が、自分そのものだから。

そんな風に言う人なんて、いる方がおかしいんだ。


いることそのものが、罪な存在。それが、自分だから…

ずっと、そう言われてきたから。それでひどい目に遭い続けてきたから。

だからそれでも耐えてこれたんだ。


それが、そうじゃないって言うなら…

一体、それまでの苦痛は一体何だったんだ;」ぼろぼろ



息苦しいほどの想い、苦しみが…

伝わってきて…


僕まで、思わず泣いちゃったんだ。


/ 410ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp