第3章 出会い【元帥】
頭の整理がつかない。
痛い。
苦しい。
言っている意味が…
痛いほど、辛いほど、伝わってくる。
ルベリエ「両親を殺したのは他でもない!
その力を自在に出せなかった、君自身だろう!!」
恵土「あ…;」震
両目に涙が滲んだ。
クラウド「やめろ!まだ子供だぞ!!」
ルベリエ「私が殺すように仕向けた?
違う!
君が殺した!!
自分にそのような力がありながら
守れもしないまま、目の前で見ているだけ!
自分で両親を殺していったんだろう!!」
恵土「…あっ」
震えが増していった。
涙が、次々に溢れだして
とめどなく…
止まらなくなっていった。
クロス「ぼそ)罰を受けるのは、俺だけでいい」
ボソリと呟きながら、隣にいたティエドールに
抱き締めていた私を押し付けた。
フロワ「!!クロス!?」
ばきぃっ!!
それは、それを受け止めて抱き留めるのと同時だった。
クロス「いい加減にしろよ、中央庁…
ガキ相手に弁論垂れてんじゃねえよ(にっ」
クロスが、ルベリエを殴った。
ルベリエ「貴様…」
クロス「おら。
実験なんぞ、即中止だ。
実験は失敗。
それでいいだろ?
これ以上は…
どちらにとっても、無益だ」
ルベリエ「…」
クロス「血も取った。
イノセンス反応は皆無。ただの人間。
それ以外に、何の結果があるよ?」
ルベリエ「…
あらゆるイノセンスと同調(シンクロ)できているのにか?」
クロス「その最初に同調したイノセンスがない限り、一概には言えねえだろ」
数十秒…
二人は、部屋の入り口で睨み合っていた。
私はただ、ティエドールの腕の中で震えるだけだった。
それしか、できなかった――