第12章 ノア
っと、これ以上は起こしちまうか…
感情豊かなとこも
愛情が深すぎるとこも、全然変わってない。
自然を愛する所も、許そうとする所も全部……
ティキ「愛してるぜ…
またな、恵土。
今度は…『ジョイド』じゃなく
ノアの使徒の「ティキ」として、また会おう(微笑)
記憶を思い出してから、理解してからな。
人間から「悪」としか見えなかろうが、突き進んでやるよ。
信じた道って奴のために」
そう笑いながら伝えてから
恵土の頭をふわりと撫でて、俺は立ち上がった。
その時から…
俺の中で、何かが変わった。
千年公の終焉のシナリオは遊び半分の参加だった。
でも…
ロードから話しを聞いて
そのノアって奴の気持ちを理解してから
遊びじゃなく、本気で参加しようと思った。
それほどまでに…
胸の奥で渦巻く感情が、ひしひしと伝えてきていた。
壊さなければ…
いつか、壊される。
その前に、壊してやる。
あいつらが、そうしてきたように…
そうさせないためにも……
やっぱ、悪はそうでなくっちゃあなぁ。
やっと、自覚出てきた。
退治…
というより、根絶やしにするぐらいの気概で
本気でやんねぇといけないってことが、やっとわかった。
そうして…
今度こそ、真っ直ぐに進んでいった。
これからの道が、よりあいつ(恵土)との再会に…
あの、笑顔が溢れる日常に…
平穏な日々に戻れることを望みながら……
それに、少しでも早く近付けるために―――
ティキ「やってやる」微笑
朝日を背に
朝日に照らされながらも眠り続ける恵土に背を向けて、去っていった。