第12章 ノア
ロード「だからね、ティッキー。
僕は、人間なんて大嫌いなんだ。
人間はみんな自分勝手で、わがままな生き物。
思い通りにいかなかったら、殺すことだっていとわない。
都合のいいように、真実だって簡単に捻じ曲げる。
だから、そんなへぼい人間を殺すことなんて何とも思わない。
へぼへぼだらけのこの世界なんて大嫌い。
人間もエクソシストも
もちろんイノセンスも、みんな死ねばいいんだ。
そうすれば…
また、トゥルー様が殺されることはない。
今度こそ、一緒にまた…
みんなで、笑って生きていられる。
どうしたって…
あんな人間より
家族の方が…大事で、大好きなんだ」
そう、切ない表情で
涙を流しながら微笑むロードに…
俺もまた、当時の感情が蘇っては
涙を流していた。
遠い過去…
その時にしていたように、その場で泣き伏していた……
胸が張り裂けそうな、失ったことによる「苦痛」と共に――
ティキ「っ;」
ロード「帰ってきて…よかったね。
この世界に、また生まれてきてくれたんだよ?
今度は人間として生まれてきたのかもしれない。
それでも…
僕は、トゥルー様がトゥルー様でよかったって思うんだ。
だって…
その人格は
何ら、変わってなかったから^^」
そう嬉しそうに、涙を流しながら笑うロードに…
俺は笑って、頷いた。
その気になれば、いつでも会える。
それは、変わりようがない事実だったから…