第12章 ノア
ロード「僕らの寿命は、500年ぐらいだったんだよ。
けど…人間の寿命を、今のように著しく下げた。
再び、このような醜い争いが跋扈しないために…
神話でも残ってるでしょ?
『ノアは、神に信仰を寄せる唯一の人で
それ以外の人々は堕落し、神など信じることなく好き放題していました。
神によって生み出された存在であることも、知らぬのもこれ見よがしに…
それに怒った神は、人類を一度滅ぼした』
って感じに。
千年公はね…
7500年前では、戦争孤児だった。
トゥルー様が拾って、育ててたんだ。
僕らも、同じような感じ。
と言っても、僕だけは千年公の子供だけどね…
千年公と一緒に、戦争から助けて回って
そして…
僕等は家族として、生きていたんだ。
でもね…
僕は、トゥルー様が居れば何もいらなかった。
僕にとっての、お母さん…
色んなことを、いっぱい教えてくれた。
人を守ろうとする心
何かを守り、助けようとする行動。
それにこそ、神性が宿るんだって…
何度も、人に優しくすることを説いていた。
ティッキーは、ムー大陸って知ってる?」
ティキ「?……
どことなく、懐かしい響きだな」
ロード「ふふっ^^
僕らの故郷なんだよ。
正確に言うとね…
ムー大陸から人類は生まれて、全ての大陸へ移動していったんだあ。
それは今は
痕跡も残さず、消えてしまってるけどね」
両膝を抱えながら、切なそうにつぶやかれた。
そしてそれは…
『ここからが本番』
そう言っているように感じた。