第12章 ノア
ロード「イノセンスが現れてから…
それが後々、争いの発端となってしまってた。
カケラとはいえ
結晶として生成されたそれは、より強力さを増し
急激すぎる「文明の発達」、「戦争の道具」へと使われるようになった。
争いは、もともとあった。
けど…
イノセンスによって、激化してしまった進み切った文明、
争い合っては資源を奪い合う人類…
人々の心はいつしか荒み
人がどうなろうが、何とも思わぬ人々が跋扈していた。
その上…
その中でも、一番の武器
イノセンス全ての力の源であるハートは、悪の手に渡った。
その悪用を止めるため
人々の中でも、トゥルー様は僕達を選んだ」
ティキ「…つまり、ノアの身体は」はっ
ロード「心を痛めたあの人は…
一度、壊すことを決めたんだ。
この世界そのものを守るために、イノセンスに終止符を……
そして…
トゥルー様は、自身の不死の身体…
「神の身体」を代償に、『ノア』という存在を生み出した。
記憶が子孫たちに受け継がれ
ハートが終わるその瞬間まで、不死となるように…
僕達なら大丈夫だと信じて、全ての力を託すかのように。
残ったのは、「神の魂」のみ。
力、身体、魂…
三つあったはずの、神の証は…すり減っていた。
それと同時に
あの時、トゥルー様は
『イノセンスを破壊できる力』を、僕らに与えたばかりだったから
弱り切っていた」
ティキ「!!
その瞬間を、ハートに狙われた。
俺たちに力を与えてから
弱って倒れそうになった瞬間、目の前で撃たれた」
ロード「…うん。
やっぱり、それだけは焼き付いて離れないよね(苦し気」
その光景はありありと残っていて…
再び
人間を、エクソシストを殺したい衝動に駆られていった。