第3章 出会い【元帥】
それは…
なんとなく、懐かしいニオイがした。
恵土「…え?これって」
クロス「俺のじゃねえぞ。
…お前の母のだ」
恵土「!!」
クロス「証拠隠滅か
一緒に燃やそうとしてるもんだから、奪って作り変えてもらった。
久しぶりに帰ったと思ったらこんなことしやがって(ぶつぶつ」
ふー!
と煙を吐き出しながらしゃべり出す元帥に…
恵土「…取り返、して…?」
クロス「お前のためじゃねえぞ。
…目覚めがわりぃからな」
恵土「…」
クロス「父親のは無理だったがな…
あー!柄にもねえことしちまった!!」
恵土「…ホントだ^^(くす」
クロス「で?なんて聞いてたんだ?」
恵土「アバズレ、嘘つき、横暴者、
甲斐性なし、無駄遣い、金どぶ捨て機、放浪もの、死ね」
クロス「全部悪口じゃねえか!!・・(くあっ!!)
あのアマ、今度会ったらぶっ飛ばす!」
怒り一杯のせいか、ファック!!って中指たてた;w
恵土「でも…」
クロス「あ!?まだ言ってたのかあいつ!!・・(ぎん!!」
ごごごごごごご
凄いオーラ&目が怖い…;
恵土「…
『なんだかんだ言って…ホントは、優しい人』だって、言ってた(ぎゅ」
そう団服を抱き締めながら呟くと…
クロス「…………
アホくせ(はー」
恵土「そこで言う言葉がそれ!?・・;」
クロス「それ以外に…言うこともあっただろうが」ぐしゃ
恵土「へ?」
頭をかいて、髪をかき上げながら…
言われた。
クロス「…こんなちいせぇうちに、遺して逝きやがって…
バカヤロウが!!(ぎり」
仮面で隠れて見えないけれど…
その姿は、私には…
両親の死を、悼んでいるように…
泣いているように見えた。