第7章 出会い【ロード】
その頃、時を同じくして…
ロード「…想い出して、くれたんだ」つー
ソファーの上で、涙を流していた。
会いたい人を抱き締めるように
両膝を抱えて、頬を摺り寄せていた。
遠い昔、愛しい人にしていたように…
ロード「お母さん」ぎゅう
そう抱き締めながら、涙を流していると…
がちゃ
「なあ、ロード;
何でか涙出てきたんだけど知らねえ?;」ぐすっ
ロード「…あ、ティッキー」
ティキ「?何?
お前も泣いてんの?;」
ロード「ん?
これはね…
僕らのお母さんが、目覚めた証」
ティキ「?」
ロード「嬉しくて泣いてんの。
第0使徒、トゥルー…
真実のノア」
ティキ「…知らないのに、知ってるような(ぶわっ)
!?;
涙が盛大に溢れ出てきやがった!;」
ごしごし
ロード「…そりゃそうだよお(微笑)
特にティッキーはね」
そう笑う中
ティキ「?
教えてくれねえと解んねえんだけど?;」ぐすっ
鼻水まで出てきたようだ;
ロード「くす)…
トゥルー様はね。
僕らを拾って、育てて…
誰よりも愛して……
戦争ばかりだった頃、僕らを殺させたくなくて
神の身体と引き換えにして、僕らを「ノア」にしてくれた。
最期の最期まで、僕らを気遣って
守ってくれた、大切な大切な人なんだ。
正確には、神様なんだけどね」
ティキ「は!?女神!?;」
ロード「…うん。
始祖神っていう、この世界を最初に作った人格者」
ティキ「…;
それはそうとして、いきなりノア化するのはなんでなんだ?;
すっげぇ焦ったんだけど;
誤魔化すの大変だったんだけど?;」
ロード「ふふっ…(微笑)
ティッキーの運命の人、1年もすれば会えるよ?
それを感じ取って、嬉しくて泣いてるんだから」微笑
そう涙を流しながらも…
ロードもまた、嬉しそうに微笑みながら泣いていた。
頬を伝って、ぼろぼろと零れ落ちる涙は…
どちらにせよ
ノアにとっては、止められないものだった。