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生徒会室は寵愛の鳥籠(ONE PIECE長編学園パロ)

第11章 医者志望の医療行為(*)


「そもそも考えりゃ分かるんじゃねェのか、これだからバカは嫌いなんだ」
「誰がバカだ!ちょっと勉強できるからってなァ…!!」

「そこまで!2人ともストーップ!!!」

何度喧嘩すれば気が済むのだろうか、この2人は
今にも殴り合いになりそうだったので腕を目一杯伸ばして2人の気を引く

「手を挙げんな、色々見えるだろうが!」
「じゃあ喧嘩しないでよ!なんですぐ挑発するかな」
「勝手な向こうが挑発されたと思って噛み付いてくるだけだ」
「俺のせいかよっ!」
「それ以外に誰がいる」
「ほらほら2人とも教室に戻ろ!私は生徒会室だけど」

もはやどっちもどっちだと思えてきた、きっと条件反射のようなものなのだお互いに

セナを間にローとキッドはいつまでも睨み合ったまま、屋上を後にする


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3年生の教室がある廊下で、2人と別れた
ローに借りていた上着を返そうとしたけど、受け入れられなかったのでそのままである
そして自分の教室には戻らず、生徒会室の校舎へ足を向けた


しかしだいぶ歩いてからふと気付く、生徒会室ってこの時間に開いてるの…?
もしかしたら職員室で鍵をもらわないといけないのではないか
そうなると、校舎は反対側である

『今さら教室に戻れないし』

ひとまず職員室に行くしかないか、と来た道を戻ろうと振り返れば何かに顔をぶつけた

「わぷっ」

ここは何もない廊下のはずなのに、何に顔をぶつけたのか恐る恐る見上げてみると見知った
…というか先ほどまで一緒にいて、別れたはずのローが何食わぬ顔で立っていたのだ

「え、ロー?なんで?」
「どうやって生徒会室に入る気だったんだ」

ポケットから鍵を取り出して見せられた、どうやら口ぶりからして生徒会室の鍵らしい
わざわざ開けにきてくれたのか

「ローが鍵持ってたんだ」
「コラさんはすぐに失くすからな」

確かにあの人なら手にした瞬間、どこかの隙間に落としかねない
想像して思わず笑みがこぼれた

「何笑ってやがる」
「え、笑ってた?」
「ニヤけて言うな」

鍵を持っていない手でムニッと頰を軽く抓られてしまう
軽く、というところに愛を感じた気がして余計に頰が緩む

「えへへ…あ、鍵くれたら自分で開けるよ?教室戻らないと」

手の届く位置にあった鍵に手を伸ばすと、腕を上げられて届かなくなってしまった

「俺も行く」


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